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伊万里焼
葉山有樹作
高さ30.3cm
径 23.6cm
扁壷は古来、騎馬民族の用いた水筒で、騎馬に適するように丸餅型をしています。当作品についた龍は想像上の聖獣で、鹿の角に虎の眼、獅子の鼻に牛の唇、馬のたてがみに鯉のひげ、蛇の胴に魚の鱗、犬の足に鷹の爪をもつものとされ、秋になると淵深くに身を潜め春になると身を翻して大に駆け登り、気を吐いて雲を集め、下界に慈雨をもたらすと言い伝へられています。
陽和三月暁寒微 陽和三月暁寒微かなり
陰映天河蝙蝠帰 天河陰映して蠕輻帰る。
龍欲獲珠風更急 龍は珠を獲らんと欲して風更に
急に
春雷一閃瑞雲飛 春雷一閃して瑞雲飛ぶ。
天に駆け登った龍が火炎宝珠をとろうとする様を細密な染付で描き、瑞雲の間に幸福をもだらす蝙蝠を描いています。龍の鱗のひとつひとつに付け濃を施す等、細部にまで、難度の高い技法を駆使し扁壷のもつ風格を大切に仕上げました。
作品解説 葉山有樹氏