大庭春義

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人形師 大庭春義 略歴

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咲く花の匂ふがごとく今盛りなり

シルクロード、東の終着点といわれた奈良・平城京。八世紀のそこには国際色豊かな天平文化が花開いていた。「咲く花の匂ふがごとく今盛りなり」。これはかつてない繁栄をを詩にしたものである。それから政治・文化の中心が奈良から京へ移っていくものの、約三世紀ものあいだ貴族がその中心を担い、様々な文化が生まれ育っていった。

それから一千年もの時が過ぎた現代。いにしえの文化は、博多人形師・大庭春義先生の手でも再現されようとしている。 大庭先生はとりわけ『美人像』を中心に制作をしている人形師だ。「今もそうであるように女性は男性よりも流行の最先端をいっています。その時代の風俗や文化を表現しやすい。だから、作品にした時、それだけでその時代の空気によわせることができるんです」。大庭先生の目で正確に時代考証された、髪型、衣装、髪飾り、首飾りなども、もうそれだけで歴史のロマンを感じずにはおれなくなる。

また、主人公である女性の表情も素晴らしいのも特徴だ。「博多人形は顔が命」といわれるように、その表情は慈愛に満ち、見る者の心を癒してくれる。この女性は当時でも美人と呼ばれたに違いない、そう思わせるほどである。

しかし作品になるまで、ひとつひとつにかなりの時間がかかるのが特徴だ。時間、労力、技術・・・作品ひとつひとつに時間をかけれない現代の工芸事情に対し、大庭先生は流れに逆行するかのように完全に自分のペースを保っている。本来のもの作りとはこういうものであったかのように惜しむなく費やす。そのため作品は月に数えるほどしかできないが、出来上がった作品どれも圧倒的な存在感を秘めている。 博多人形師・大庭春義。いつか彼だけの作品を集め個展を開いてみたい。


昭和31年 北九州市生まれ 昭和55年 博多人形師三宅隆氏に師事 昭和56年 新作博多人形展 以後連続5回入選 昭和57年 与一展与一賞 以後入賞4回 昭和60年 独立 昭和63年 西部工芸展入選 平成元年 西部工芸展入選 平成2年 西部工芸展入選 伝統工芸展入選 平成3年 西部工芸展入選

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